1枚目の写真は、8月26日に水稲のほ場でヒエ取りを行っている様子です。2枚目の写真のように、ヒエは水稲よりも早く穂を出すため、見分けやすい反面、放置すると種を落として翌年に大量発生する原因となります。そのため、今の時期にしっかり除去しておくことが重要です。
また、ヒエはカメムシの発生源にもなりやすく、斑点米等水稲の品質低下につながる恐れがあります。害虫防除の観点からもヒエの除去は欠かせない管理作業です。
ヒエの発生を抑えるためには、田植え直後に除草剤をしっかり効かせることが非常に重要です。除草剤の効果を最大限に発揮するためには、水口と水尻をしっかり閉めて水田を灌水状態に保つことがポイントです。水が流出してしまうと薬剤が均一に広がらず、効果が薄れてしまうため、初期の水管理が除草の成否を左右します。初期の除草が不十分だと、ヒエが優先的に生育してしまい、後の手作業による除去が大変になります。除草剤の適切な使用は、作業負担の軽減だけでなく、水田全体の管理効率にも大きく影響します。
今回の作業を通して、初期除草と水管理の徹底、そしてヒエの早期発見と除去が、翌年の栽培環境を守るうえで非常に重要であることを改めて実感しました。
1年 作物専攻(T.M)